昨日の地上波初放送で観た映画『ボヘミアン・ラプソディ』


クイーンの曲はいくつも知っていたけど、改めてオリジナリティの高い素晴らしい楽曲にまず感動しました。


何度も聴くうちにじわじわその良さがわかる歌もありますが、だいたい名曲と言われるものは1回聴くだけで衝撃を受けたり、メロディーが印象に残ったりします。



音楽とはこういうもの、と頭が固く感性もあまりなく、売れるか売れないか、ラジオで流せるかどうかでしか判断できない人には理解はできないのでしょう。



地味な役どころだったけど、最後にマネージャーを引き受けたマイアミというあだ名をつけられたジム・ビーチは、本当に音楽を愛していたのだなと思いました。

 


地位も名声も富も愛する女性も何もかも手に入れたのに幸せを感じられないスターというのは、こんな風に孤独さを増して行くのかというのがよくわかったり、結局フレディから愛情を返してもらえず逆に捨てられてしまったポールがなぜ愛されなかったのかもよくわかりました。



フレディは自己評価も高く自信はあったのに、自分の弱さが認められず、ありのままの自分を肯定できなかったので、家族を持ったメンバーとは距離を感じどんどん孤独になって行きました。





ポールは自分にないものをフレディに求めていて、フレディを愛していたわけではない。
ラクな方に流されて行き、好きだと思っている人がすることは何でもYESと言い、自分の意見も考えも持っていない。


才能溢れるフレディの近くにいられる自分を愛していただけ。



自分に危害は加えなくても、傷つけるようなことはしなくても、間違っている時に「間違っているよ」とすら言ってくれない人は本当に自分のことを考えてくれる人ではない。



そのことをわかっていたからフレディは本音を言ってくれるメアリーと、時には喧嘩もしてイライラするけど自分を認めてくれているバンドのメンバーを信頼し家族と思った。


そして許されると思っておしりを触ったら激怒され、自分のものにはならず「本当の自分を取り戻すことができたら再会しよう」と言って去った、有名人の自分に簡単になびかなかったジム・ハットンに強く惹かれたのでしょう。




これは映画やドラマの中だけの話ではなく、事実だと思います。



好きな人や仲のいい友人や家族だからこそ、何でもいいよ、そのままで大丈夫と合わせてばかりいてはいけないのです。


ダメなことはダメと伝え、間違っている時は教えてあげるのが本当の親切であり愛情。



自分の気分や感情で怒るモラハラやパワハラは許してはいけませんが、本気で心配しているからこそ耳の痛い意見を言う人や叱ってくれる人を拒んでいたら、真の愛や友情は得られないのです。


嫌われたくないと合わせてばかりいて自分の意見も伝えないままだと、ポールのようにそばにいても大事にはされない。





学生時代に付き合って別れ、その後7年引きずってしまった彼は正しいことは態度で示し、私がおかしなことをした時はちゃんと指摘してくれる人でした。


本当に優しい人というのはこういう人のことを言うのだなぁと教えてくれた人。

 

(☟7年引きずった話はこちらからどうぞ)
元彼が忘れられない 新しい恋ができない




今の夫は、顔が広く友人や知り合いも多いのにあまり他人を信用していないと言い切って、私と出会うまでいろんなことがあったようで、他人には本音を隠すようなところがある。


これまで付き合った女性に言われたことのないようなことを私は平気で言ったし、付き合い始めの頃でも車の運転でムチャをした夫が悪いのに相手に食ってかかろうとした時などは本気で怒りました。


信用をしていると、嫌われたり逆ギレされたらどうしようとは思わないので、おかしなことはおかしいと言えるのです。



そんな夫は親と私のことは信用しているそうですが、それは優しくするだけでも合わせるだけでもなく、本音や自分なりの考えを伝え、時にはダメ出しもして適当に付き合ったりしないからだと思います。




イエスマンしか要らないというような人は、正しいのは自分だけと思っている心の狭い人。
反対意見やダメ出しをする人を肯定的に受け止めることができない自信のない弱い人。


だから愛しているのは自分だけでイエスマンのことも大事にはせず他人を平気で使い捨てする。



フレディに拒まれたポールがフレディを裏切ってマスコミにあれこれ喋ったのなんて、自分しか愛せない人の典型的なパターン。



フレディ・マーキュリーの人生とクイーンの軌跡がメインストーリーでしたが、人を愛し愛されるとはどういうことか、どうすれば必要とされる人になれるのか、そういうことを教えてくれるストーリーにも感じました。



最近映画を観なくなってしまったけど、こういう素晴らしい映画はまた繰り返し観たいですね。





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