この前は☟職場での伝えることの難しさを書きましたが、今日は夫婦(男女)での伝え方について書こうと思います。
言葉を正しく理解してもらうって大変
『伝える』ことに苦手意識を持っていたり面倒に感じて一方的に話をするだけだと、人との間で問題や溝が生じます。
マンガ「妻が口をきいてくれません」の中で、妻・美咲がバスに乗っている時に子供がぐずり出して、居合わせた男性客にすごい剣幕で怒鳴られてしまったという話を夫・誠にしましたが、夫婦間にかなりのズレがあり美咲はこの件でまた誠をイヤになります。
話題のマンガ「妻が口をきいてくれません」を読んでみました
女性がこの話を聞くと(すごい剣幕で怒鳴られたことがショックで落ち込んでいる)と簡単に理解できますので、美咲に共感し、「何そのおじさん、めっちゃ感じ悪い! イライラしてただけだと思うから気にしないで」と励ますことができます。
だけど誠はこの話を知らない男性に怒鳴られて悲しかった話としては聞いていません。
バスの中で子供がぐずった出来事として聞くので、周りはうるさく感じて当然=妻が迷惑をかけたという風に捉えています。
だから美咲に共感ができず「それはママが悪い。 ぐずったらすぐに降りなきゃ」と言いました。
美咲は一応「降りようとしたけど・・・」と説明をしますが、「また言い訳」と言われ、慰めてもらうどころか傷口に塩を塗られてしまいます。
「また言い訳」と誠に言われて傷ついた美咲は、こういうやり取りばかりなので黙ってしまうだけでした。
夫婦に全く関係のない人のせいで夫婦関係がさらに悪化するなんて、こんなおかしいことあります?💧
このようなことで関係がこじれるのは本当にもったいないこと。
その怒鳴った男性のことを「怒鳴るなんてあんまりだな」「でしょ?」とか言って仲良くする方法だってあるというのに。
もしも最初から美咲が「バスに乗っていたら子供がぐずったので、すみませんとみんなに謝ってすぐにバスを降りようとしたのに、イライラしたおじさんにみんなの前で怒鳴られて怖かったし悲しかった」とまで言えばどうだったでしょうか。
誠は別に美咲が嫌いでもなければ否定しようとか、いつでもそんな気はなかったのだと、夫の章を読めばわかります。
バスの中で子供がぐずった時の対処法を美咲が知らないと思った(?)ので、アドバイスをしたぐらいの気持ちなのです。
だからこのことで傷つけた自覚はなく、また妻との距離が遠ざかったとは全くわかっていません。
気づいていないのだから気づいてもらうことが大事
子供ができるまでは本当に幸せそうな夫婦で、子供ができた辺りから美咲の負担が一気に増えて疲れやストレスが溜まり、ちょっとしたことでイライラしやすくなって、のんきで全て妻任せにしている誠に八つ当たりするかのように、美咲はキツイ言葉を投げかけるようになります。
いつもイライラをぶつけられて我慢をしているのは自分だと思っている誠は、いつからか感謝をするより上から目線で美咲のできていない点を指摘したり、無意識に相手を傷つけるような言葉を投げかけるようになりました。
つまり、お互いに一方的な言葉がけをして来たことと、コミュニケーション不足が原因。
対話はキャッチボールと同じです。
言いたいことを一方的に言うのは対話とは言えません。
「手が離せないから頼んでるのに!
ちゃんと場所を覚えてよ!」
と、イラッとした怖い表情でキツイ言い方をされて嬉しい夫や子供はいません。
どんなに美咲が大変で余裕を失くしていても、こういう言葉ではただ(怖い。感じ悪い)としか伝わりません。
「今手が離せないから、引き出しから○○を出してくれると助かる。そこ置いてあるから覚えてね」
という風に伝えると少なくも(ママ怖い)とはなりません。
大変だから手伝って欲しいだけなのに、やってもらえない上に怖いと思われるなんて悲し過ぎますよね・・・。
マンガの夫婦は、取りやすいボールを投げ合ってキャッチボールを楽しんでいる状態ではなく、それぞれが相手の受けやすさを考えずに、おかしな方向にボールを投げたり、絶対に取れないような剛速球を投げているだけ。
だからどちらも疲れ、傷ついて、お互いを理解することができないままなのです。
余裕がなくてついキツイ言い方をしてしまう時は、「八つ当たりしてごめんね、今本当に余裕がなくてイライラしてる」と、この言葉も一緒に添えてみるのもいいと思います。
自分が今イライラしていることさえも相手に伝えてしまうのです(私はこの手をよく使います)
そうすれば言われた側は、ただ感じ悪いとは思わず、余裕のなさにも気づいてくれるかもしれません。
なかなか難しいけど、人に何かを伝えたい時は、1番伝えたい部分に焦点を合わせた言い方を工夫すること。
人間関係でこじれた時はどちらかが冷静さを取り戻し、ふと相手の立場になって考えるようにして、ちょっとだけ優しい言葉に変えることができたら、関係は修復されるのではないでしょうか。