倦怠期を迎えたり喧嘩が絶えなくなった時、「ちょっと冷静になる時間を取ろう」と言って恋人なら別れ話の前に会わない期間を設ける、夫婦なら離婚の前に別居をしてみるなどしますよね。
この『少し距離を置く』ってすごく大事だと思います。
私たちが電車・バス・電気・水道等に日々感謝をしないように、誰かと一緒にいることに慣れてしまうとその人のありがたみが薄れてしまうのですね。
ちょうどいい距離感を保っていればそういうことは少ないけど、よく会う友人、恋人や夫婦になると一緒に過ごす時間が当たり前になっているので、その存在に感謝をするより衝突したりイライラしやすくなります。
それは甘えでもあるし、長い時間を共有したからわかってくれるはずなのにわかってくれない苛立ちでもあります。
そんな風に衝突してしまったものの、その相手がかつては大切な存在であったのなら、その時の感情で関係を終わらせることを決めてはいけないと思います。
売り言葉に買い言葉だときっと後悔するでしょう。
夫婦の場合、別居をしてしまうとおそらくそのまま離婚・・・となりやすいのは確か。
でも結局は別々の道を歩むことになっても、本当に別れてしまって大丈夫なのかな?というのを確認するためにいったん距離を置くというのは必要な時間かな?と思います。
2人の気持ちに差があると、片方は離れることで伸び伸びしているのに、もう片方はこのまま終わってしまうのでは・・・と不安になったりすることもありますね。
だけど、距離を置き会わない日々を設けたことで心まで完全に離れてしまうのなら、冷却期間などなくてもいずれ終わる関係だったのだと思います。
距離を置いたことで別れが決定的になるのは寂しいけど、喧嘩した勢いで別れてしまうより後悔は少なく、心の準備が整っているのではないでしょうか。
ところで、もしも喧嘩をしたらすぐ別れる&気に入らない人は即座に切るという人で、後になって(どうしてあの時あんな風に関係を切ってしまったんだろう・・・)と後悔をよくするのなら、葛藤保持力が弱っているのかもしれませんね。
悩むのがイヤ、考えるのは面倒、モヤモヤした日々を過ごすのはしんどいなど、すぐに白黒ハッキリつけたい性格もあるかもしれませんが、葛藤を避ける、悩み考えることをしないままでは人間関係をリセットするクセがついてしまい誰とも深い関係は築けません。
悩むことは一生懸命に生きること
自分の内面と向き合い、
相手のことも深く知ろうとすること
とくに人間関係の悩みは尽きません。
悩み苦しむから理解し合えるのです。
それを避けるのであれば、簡単に手に入り簡単に手放せるような相手としか付き合えない。
身近な相手に腹が立った時ほど、いったん冷静になりましょう。
1度壊した関係を修復するのは難しく、仮によりを戻せたとしても1回別れた(1度関係を終わらされた)という思いは残ります。
失った信用(信頼関係)を取り戻すのはかなり大変です。
1人になって冷静に見つめ直す期間は、別れのための準備期間というだけではなく、より良い関係を築くためのリニューアル&メンテナンス期間だと思えば大切な時間になるのでは?と思います。
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