人の話を聞いていると、何か問題が起きて上手く解決ができない時、
自分が悪い、自分のせいでいつもこんな風になる
と、自分を責めてしまうタイプと、
相手が悪い、イライラするのは相手のせい
と、自分以外のせいにするタイプに分かれるように思います。
人に合わせることで安心を得る自信のない人は自分を責めますが、自分は絶対に正しいと思っている自己愛の強い人は相手を責めやすいです。
中には自分が絶対に正しいと思っているわけではなくても、一生懸命頑張っているのにそれでも周囲が理解してくれないし上手くも行かないので、自分以外に原因があるとしか思えないということもあるでしょう。
考え方の違いにより摩擦が生じることもあるし、本当に自分が原因で相手を怒らせたり距離を置かれることもあれば、相手の方が自信満々で絶対に自分は間違ってないと思い込んでいるだけで、誰が見てもその人の方がおかしいということもあります。
原因が自分の中にもあるのかも?と思えると、反省したり歩み寄ったりしながら相手の話を聞くことができますが、ただ相手が悪いという考えにしかならない人はそれをしないので自分の考えを人に押し付けることを当たり前にしてしまいます。
いつも自分が悪いと考えてしまう人は子供時代の親との関係によりそう思うことしかできない、自分が我慢すれば丸く収まると覚えてしまっている場合が多く、反省をするような部分がなくても自分が悪いと自分を責めてしまい、いつまでも自己肯定ができないし自分を好きになれない。
傷つくこと・否定されることをとにかく恐れている人は、相手が悪いと攻撃するか誰かや何かのせいにして自分は悪くないと思うことで弱い自分を必死に守ろうとしています。
その時、攻撃している相手も傷つくということに意識が行かないので、常に自分だけが被害者や弱者だと思い込んでいるのですね。

2つのタイプは逆ですが、どちらもそういう思考の習慣が出来上がっているせいで極端な発想になってしまうのと、コミュニケーション下手という共通点があるように感じます。
自分を責める人は他者よりも劣っていると自分を下に見る傾向があり、他人を責める人は常に優位に立とうとしますが、前にも書きましたが人間関係で大事なのは上下関係ではなく横並びの関係です。
自分を下に置いても上手く行かないし、上に立とうとすればするほど人からは嫌われて行くでしょう。
本当はケースバイケースなのでその都度どうしてこうなったのか?原因は何か?を見極める方が良いのですが、常に「自分は正しい」と思い込む、あるいはその逆の「何でも自分のせい」にしてしまうことが問題なのだと思います。
つまり、どちらも悪くないという発想をして話し合う=お互いを理解して協力し合うことを選んだ方が人間関係は上手く行きます。
私も昔は「これは絶対にいい!」と思ったモノを周りがいいと言ってくれなかった時などは不思議で仕方がなかったのですよね。
人それぞれ好みも違うし、同じ何かを見て同じ体験をしても感想は違って当たり前なのに、狭い自分の世界観や価値観だけで周りを見ていた頃は(どうしてこの良さがわからないのかな? あの人たちはなぜあんなのを良いと騒いでいるのだろう??)みたいな感覚が毎日のようにありました。
今はどんなモノでも人でもみんなそれぞれの良さがあっていい、その中で自分の好みはコレ!と思うだけに変わったので、競争心とかほぼありません(それが良いのかはわかりませんが💦)
他の人と自分は違うのだという当たり前のことを自覚して、違う感覚や考えを受容できる人って案外少ないのかもしれません。
夫婦だから親友だから同じ考えをしていないといけない、同じ価値観じゃないと上手く行かないと思い込んでいる人の方が多い気がします。
人間関係で大切なのは、『どちらが正しいのか?』をいつ何時も追求しないことです。
お互いが「私の方が絶対に正しい!」と言い張っていたら仲良くすることはできません。
人付き合いの醍醐味は、自分との違いを楽しむこと。
それぐらいの意識でいたら大切にしたい人との関係は保たれると思います。
完全一致なんてないので、人間関係で完璧主義を貫こうとしたら関係は破綻します。
例えばある日、目覚めたら全く違う外見になっていた。
中身は自分のままで顔が橋本環奈ちゃんになっていたとしたら、その瞬間から取る行動は違って来るはず。
自分でもちょっとしたキッカケがあれば昨日とは全く違う考えに変わり、これまでと違う言動を取ることだってあるのだから、他人と何もかも一致して100%気が合うなんてことはないのです。
だからどっちも悪くない
そうお互いに思える関係がベストだと思います。
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