よく当たると評判の占い師がたくさんいますが、それでも言ったことが全て本当にその通りになっているかどうかの検証を行っているわけではないので、本当は当たるも八卦当たらぬも八卦なのが占い。
私も占いが好きですが、相談したり頼りにするというよりは、どういう内容を言われるのか興味がある、という楽しみ方をしています。
当っていたら面白いし前向きな言葉を言われたら喜ぶけど、違うなー当たってないなーと感じてもまぁそんなものだろうぐらいに思っています。
多分そういう人が多いので、占い通りの結果にならなくてもクレームを言う人は少ないのでしょう。
だからビジネスとして成り立っているのかな?という気がします。
もし本当に占いで先の事が見れるのなら、成功しない占い師は存在しないということになります。
自分の未来も見えているはずなので、占い師としていつどんな風に売れるのかわかっていることになる。
そして占い師によって言う内容が違うなんてことも起きない。
見えているはずの未来は1つしかないので。
めっちゃ冷静に分析をしたら、同じ人を占っても占い師ごとに見える未来が違うのなら、見えてなんかいないか、見えている人もいるけど見えていない人もいるか、その占い師自身が感じたことを言っているだけに過ぎない。
占い師は持って生まれた素質、専門的な知識を身につけることも必要ですが、対象が人なので一種の接客業でもあり『人間観察力』と『堂々と断言できる自信』が人気や評判に大きく影響するように思います。
占いで出た結果以外にも相談者の口から語られたことを聞きながら、相談者の性格や考えていそうなこと、どういう言葉を聞きたがっているのかを感じ取り、望むような答えを(本当は話を聞いて思ったことを述べているだけでも)占いの結果のように語れば「当たっている!」となりますよね。
自分のことで考えてみると、占いをした時になぜ当たっていると感じたら嬉しいのか?、それは自分の長所を再確認したい、自分以外の誰かに認めてもらいたいという承認欲求が満たされるからかな?と。
つまり占い結果が出る前から、自分はこういう人間だと認識していてその通りの結果を求めているに過ぎないのですね(私の場合は)
だから当てはまる部分にだけ反応して、当っていない部分にはあまり意識が向かず都合が悪いことはスルーする(苦笑)
言われて嬉しいことだけを拾い集めることを『確証バイアス』と言いますが、まさに人は自分が信じたいもの、信じたいと思うことだけを信じようとする生き物だからです。
そもそも占いなんて当たるわけがないと信じていない人は占いをしないので、当たる占い師を探してまで占いに行く人はもうすでに信じる気満々な人。
医師の診断を疑わない、親の言うことを素直に聞く、社長の決断は従うのが当たり前というような人ほど、よく当ると言う情報が与えられている占いの結果を信じるのだと思います。
また占いが当たると感じられる1番の理由として『バーナム効果』が挙げられています。
誰にでも当てはまりそうな性格や特徴を言われた人が、自分にだけズバリ当てはまっていると勘違いしてしまう現象で、心理学用語の1つです。
気の強そうな顔立ちの女性が占いで、「あなたは周りに強そう1人で生きて行けそうに思われているけど本当はいつも不安で仕方がないのでしょう」と言われて泣き出してしまう・・・なんてシーンをTV番組等で見かけますが、見る目のある人なら誰でも、気の強そうな顔の女性が本当に気が強いだけではないことぐらいわかります。
でも周囲の人はそんなことを思っていても本人に言ったりしないし、日頃そういう会話を誰かとすることがないので、誰にも言ってもらえない事実を言ってもらえた=当たっている、私のことを理解してくれるのはこの人だけと思い、結果を信じるだけではなく依存する人は依存して行くのでしょう。
人はいろんな面を持っていて、自分で気づけること、他人だから気づけることがあって、神経質な人でもすごく雑な面を持ち合わせていたり、真面目な人に見えて実はこっそり人には言えない趣味を密かに楽しんでいたり、その人の引き出しには本当にいろんなその人が隠れています。
他人に見せているのはほんの一部。
おとなしそうに見えて頑固、チャラそうに見えて意外と誠実とか、相反するものを持った人もたくさんいる。
自分でも人にどう見られているかわかっている部分、本当は違うのに・・・と思っている部分があり、そういう部分を占いでは上手く表現してもらえるので、当っている=信じるという風になるのだと思います。
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