例えば飲食店。


落ち着いた雰囲気の店内で食べる料理が美味しくて接客態度も問題なかったら「いいお店、また行こう」と思いますよね。



だけどたまたま騒がしい日に来てしまった人がいて、料理が来るのにすごく時間がかかりオーダーミスまで重なったら「こんな店、2度と来ない!」となるかもしれません。




こんな風に同じ店でも判断する人や状況によって良い店になったりガッカリする店になったりします。




本当は店は単なる店でしかなくて。
良いか悪いかは客が決めているに過ぎません。




人も同じです。



ジャッジする人の主観で
そういう人だと決めているだけ




その人はその人であって良い人か悪い人かはっきりと決められることではありません。







ここからはドラマ『あなたがしてくれなくても』を例に話を進めて行きます。




「子供は欲しくない、みちと一緒にいたいから結婚した」と言う陽一は、みち側に立つ人たちからすれば酷い夫に映るでしょう。



でもそれは、結婚したら子供を持つのが当たり前という人たちの考えであって、陽一はおかしいという判断は違うと思います。






どういう流れで結婚に至ったのかはわかりませんが、元々はみちが一目惚れをして、陽一に会うためにカフェに通い、みちがアクションを起こして交際するようになったんですよね。


みちは結婚前に、子供はどうする?という確認を陽一にしたのでしょうか?


確認をしていたのにその段階から嘘をついていたのなら陽一は最低です。


陽一に夢中になっていたみちは「子供は欲しくないと聞いていたら陽一と結婚しなかった」と言い切れるのでしょうか?





みちは「陽一も子供が欲しいと思ってるんだよね?」とは聞くけど、その場しのぎの発言でのらりくらりとはぐらかしている陽一の事情や理由を知ろうとはしていませんでした。




第9話でみちが離婚を口にした時も、「子供は欲しくない」という陽一に「そんなに大事なことをどうして黙っていたの?」とは聞いたけど、「子供が欲しくないのはどうして?」とは聞かなかったんですよね。






なぜ結婚をするのか? 
結婚生活に何を求めているのかも人それぞれです。



子供が欲しくて結婚をする人もいれば、人生を安心安定させたくて結婚する人もいます。




多数派=正解ではありません。




結婚したら子供を・・・と思う人がきっと圧倒的に多いと思いますが、多数派が正しくて子供を欲しいと思わない少数派が間違っているというのは一種の同調圧力かな?と思います。





【同調圧力】
少数意見を持つ人に対して、周囲と同じように考えたり行動するように無言の圧力をかけたり暗黙のうちに強制すること






子供は欲しくないと言えばみちが離れて行くかも・・・と考えて黙っていた陽一はズルくて、その態度は批判されても仕方がない。





でもこれまでのみちの言動を見る限り、レスなんておかしいよ? 子供を作ろうとしないなんてどういうつもり?という責める気持ちが常にあって、陽一の気持ちを知ろうとせずにプレッシャーを与え続けたせいで余計にレスが深まったと言えるでしょう💧






子供が欲しい、レスはすごく辛いというみちの気持ちはよくわかる。


もちろんみちは間違ってない。




そして陽一は何らかの理由があって子供を欲しいと思えない。


みちのことを愛しているのに元々性に淡泊なのか、結婚生活を続けるうちに体が反応しなくなってしまった。


理解してもらおうと事情説明をしないのは良くないけど、陽一が間違っているわけでもない。




※画像は番組公式サイトよりお借りしています



人が人を判断する時、たいてい自分は正しいと考えながら相手を見ます。



あるいは「この考え方が普通」という風に、一般的かどうかを基準にしています。




ただ、価値観や考えの違う人と親しくなったとか、ましてや夫婦になった場合にどちらかが「あなたはおかしい、こっちが正しい」という前提でいたら関係は成り立ちません。






みちは陽一が口数の少ない子供っぽくて不器用&自分本位な人だとある程度わかって結婚をしたはずなのに、まるで自分と同じ感覚の人と結婚した気になって、思い通りにならない・・・と悩んでいます。




陽一はレスでも問題ないと考え、(自己中ではあるものの)みちに何かを求めたりみちの考えを変えようとはしていません。


みちと別れる気も全くなくて2人だけで十分幸せだと思っています。



レスのことでプレッシャーをかけられていなければカフェ店員と1回だけの関係を持つこともなかったのでは?






2年もレスで子供を作ろうとしない陽一の様子を見ていたら(この人は何を考えているのかな? 何か事情があるのかな?)と気づいても良かったんじゃないでしょうか。




自覚のないままみちが自分は正しいという前提で陽一に同調圧力をかけるようなことをしたので問題がここまで拗れたように思いました。






陽一に合わせてみちに我慢を続けろと言っているのではなく、自分とは違う陽一を理解しようとしてまずは話をとことん聞いてみる。



その上で、それでもレスは悲しいし子供が欲しい私の気持ちはどうしたらいいかな?と、歩み寄るための話し合いができればベストなんじゃないかと。

 



あるいは、どんなに好きでもレスは耐えられないしこんな人とは思わなかったと言うのなら、2年も耐えるなんてことはせずにさっさと話し合いをして離婚するという選択肢もあったわけで。





私はこういう考えだけど、
あなたはどういう考えなの?




多数派の人がこういう発想を持たないまま違う考え&価値観の少数派を理解しようとせずに責めるのなら、最初から同じ多数派を選べば良かったのでは?ということになります(;´∀`)




自分とは違う考え方や価値観を否定するのは傲慢ですからね💦





価値観が違っていたら親しくなれない、夫婦は同じ考えじゃないとダメ!なんてことはないので。




この人はおかしい、間違っているから直してもらわないと!!ではなく、この人はどんな理由でそう思うのか興味を持って聞くことが大事だと思います。




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