ほとんどのものにはメリットデメリットがあります。

そして何かを得るということは、別の何かを失うということでもあります。


欲しいものを買って手に入れると満足できますが、お金は出て行きます。



有名人になれば人気・地位・大金が手に入りますが、調子に乗り過ぎて自分を見失ったり、良い意味でも悪い意味でも常に注目を浴び、週刊誌に追われるなど自由が制限されたりアンチが現れネットで好き放題書かれたりします。



結婚をすれば独身の頃より幸福感が得られるかもしれませんが、独り身の気楽さは失います。
子供ができたら嬉しいし楽しいですが、責任が生じるし子育ては大変でとくに子供が小さい時期は自分の時間が持ちにくくなります。



美人に生まれたら得をしてチヤホヤされますが、年を重ねて来ると劣化などと言われ、自分自身も老いに対して恐怖を持つようになるかもしれません。



恋人も作らないままずっと独身でいれば、自分の時間や稼いだお金は自分で自由に使えますが、愛し愛される喜びを得ることはできませんし、子供がいない夫婦はいつまでも二人仲良く恋人気分で好きなことができる代わりに、子育てをする喜びを味わいたくても味わうことができません。





隣の芝生が青く見えるのは、

羨ましいと思う相手のメリットにしか意識が向かないから。



そして、

自分の置かれた状況のマイナス部分だけを見てしまっているから。



どのような立場の人も、見えている部分だけを見て羨ましいと感じても、見えていないところで苦労はしているし、どんなに明るい人にだって悩みはあります。


ただ単に今の置かれている自分の状態から相手を見たら、例えば結婚をして子育てで忙しい人からすれば独身で趣味などに夢中になっている人を見て「自由でいいなぁ。自分の時間が持てるって羨ましい」と思うかもしれませんが、その人が実は結婚をしたくてもできないので、せめて自分なりに楽しく生きようと思っているのだとしたら、「羨ましい」なんて言われたら複雑に思うでしょう。



相手の立場で物事を考えないとわからないことが多い



だから自分とは違う立場の人に向かって「ずるい」とか「いいね、気楽で」「悩みなんて無さそう」とは気安く言わない方が無難だし、現状に不満があり今の状況を本気で変えたいと思うのなら、



何かを失う覚悟を持たないといけない


のだと思います。


何か立派なことを成し遂げた人はそれだけリスクを背負い、失ったものもたくさんあるのです。


何も失いたくないしリスクも背負いたくない、これまでと違う行動や考え方に変える気もないのなら何も手に入れることはできないし、例え違う場所で違う何かを始めてもまた同じことで悩み、他の誰かを羨ましいと思ってしまうでしょう。