例えば、仕事でやらかしてしまった部下に
「なんでこんなことしたんだ!?」
と聞けば、多分言い訳しか出て来ないと思うのです。
ミスを指摘される、できていない点にダメ出しをされた時に「なぜ?」と聞かれてしまうと、「勘違いしていました」「すっかり忘れていました」「確認するのを怠っていました」という理由と、「申し訳ございません」という謝罪の言葉しか口から出て来ない。
家庭でも同じ。
するようにお願いしていたことをしてなかった夫に「やってって言ったのになんでしてないの!」と怒れば、「俺も疲れてたんだよ・・・」と言い訳されるか、最悪の場合は「お前だってし忘れることあるだろ!!」と逆ギレされることだってあります💧
指摘したり注意する側は何度言っても相手がしないのが許せず、考えたらわかることなのに・・・と思いますが、相手はその時に反省を口にするだけで同じことを繰り返していませんか?
つまり、『WHY』という質問だと相手は今後の対策を考えないからです。
「なぜ!?」と怒りながら伝えてしまうと、相手に謝罪を求めることになります。
これがもし、「どうすれば忘れずにやることができると思う?」という風に『HOW』で聞けば「今度からメモに書いてデスクに貼るようにします」というような改善点を自分で考えて言うようになるのではないでしょうか。
私たちは『どうして・・・』を考えることはあっても、『どうすれば・・・』を考えることに慣れていません。
それは日本ならではの考え方で
やったことを責める
謝罪を求める
反省させる
責任を取らせる
ことに重点を置いているせいかな?という気がします。
しかも今後のことを考えて『叱る(教える)』というよりは、腹を立てて感情的にキツイ言葉を投げかけることが多い。
正しい『お叱り』をしても、どうすれば良いかを相手に考えさせることはあまりしないので(そういう機会を与えない)「今度から気をつけるように」「責任を取らせたからもう良い」で終わってしまう。
恋愛や婚活、結婚生活が上手く行かない時も、相手が思い通りに動いてくれないことばかり「どうして?」と思い悩むことはあっても、「どうすればこの状況を変えることができる?」という方向に意識を向けることは難しいですよね。
押しても引いても開かないドアがあったらスライド式かもしれないように、なぜ開かないのか?だけを考えて何度やってもダメなのに押したり引いたりしている状態。
それが悩み&問題に対して『WHY』ばかり考えている状況です。
こうすれば開くかも?と違う方法を考えたり、このドアを開けずに中に入る方法はないかな?と考えるのが『HOW』
何度言ってもやらない相手に、あるいは察して欲しかったけど無理だった場合に「自分でやった方が早い」とやってしまう人がけっこういると思いますが(私もそういう部分があります)、これは『WHY』に疲れた人の思考なのだと思います。
何度言ってもやらないのはなぜだろう?
できないのならどうして引き受けたんだろう?
と、相手がそれをしない理由を本人に聞くこともしないでモヤモヤ&イライラしてしまい、それが嫌なので「もう自分でするわ!」となりますが、そうすると自分の負担ばかり増えるし、職場だとできない部下はずーっと使えないまま成長はしません。
やりたいことがあるのに行動に移せない時もどうして自分はこんな程度のこともできないんだろう・・・と考えていると自己否定して落ち込む一方になります。
やろうとしていることのハードルが高過ぎる(理想や夢を一気に叶えようとする)と、自分には到底ムリに思えて行動に移せないものです。
どの程度なら自分にできるかな?
これを考えて、これぐらいならできそう!というハードルから飛ぶようにしないとその先に進むのは難しい。
どのような悩みも、自分に向かって「どうしたらいいかな?」を問いかけるようにしましょう。
「何ができるかな?」でもいいと思います。
前向きな質問を自分にしないと、前に進むことはできないのです。
(☟こちらも合わせてお読みください)
自分への問いかけは前向きな質問にしよう