正直な人や真面目な人は、規則や決まりをしっかりと守るがゆえに損をしたり不自由さを感じるのに、悪知恵が働く人やずる賢い人は上手く立ち回って得をしている。
『正直者が馬鹿を見る』ということわざは、このような正しいことがなかなか通らない世の中の矛盾や不条理を嘆いているわけですが、実際に、お世辞が言えないだけで雑用も引き受け勤務態度も真面目、仕事でもしっかりと結果を出している人より、たいしたことはしていなくても口が上手く、要領が良くて上司にも取り入ることができる人の方が可愛がられたりするのはよくあること。
これは、その人が
何を大切にしているのか?、どういう自分でありたいのか?
によるのだと思います。
人としてどうありたいのかを考えた時に、「正直な人」「真面目な人」「信用される人」でありたい人はそういう自分であろうとするし、世の中は上手くやった方が得と考え「成功者」「勝ち組」になりたい人は他人からどう思われるのかなんて気にしないのかもしれません。
いわゆる価値観の違いでしょう。
もしも何を大切に生きているのかわからないという人がいたら『価値観リスト 80』で画像検索してみてください。
そこに書かれてある80項目を、難しく考えず自分にとって「重要」か「重要ではない」に分けて、重要と思った中から「とても重要」と思うものをさらに10個選びます。
最終的にはそれを1番重要なものから順位をつけます。
そうすると、どういう価値観で何を大切に生きているのかが見えて来ると思います。
私は組織向けの性格ではないのですが、いい加減でテキトーだったわけではなくむしろその逆で、どんな仕事をしても人からよく言われるのは「真面目過ぎる」でした。
自分ではこれが普通だと思っている『真面目であること』が良くないと言われるので、どうしていいかわかりません。
ある会社では、
「あなたの言うことはいつも正論で、しようとしていることも正しい。
でも会社では、それが良くないことでも社長がそれをすると言うのなら従わないと」
と諭されたこともありました。
確かにその通りだと思います。
そんなことは言われなくても頭ではよくわかっているのです。
だから「お客様を大事にするより会社の利益だけを考えろ」と言われると、従うか辞めるかを迫られた気分になる。
給料の良い会社でも、従いたくないことには従えない性格だったから辞めるを選んだ私は、これまでも人生でいろんな損をして来たのかもしれません。
でも、
こうありたいと望んでいる自分自身を守ることには成功しています。
だからそのことに悔いはありません。
会社に逆らうようなことをして怒られても、お客様には感謝をしてもらえたのも事実。
組織人としては完全にダメ人間ですが(苦笑)、信念を貫くことで自分を嫌いにならずに済んだのでずっと自己肯定ができているのです。
☟少し前に何かを得ると何かを失うと書きましたが、まさにその通りです。
何かを得るということは、別の何かを失うということ
何かを守るためには何かを捨てないといけない場合があります。
その時にどちらを選ぶのか?
正直に生きてバカだと思われてもいいという道を選ぶのか、感情を押し殺してでも損をしない生き方をしたいのか、何事もほどほどで適当に流されるように生きたいのか、選択するのは自分であり、行き着く場所はその選択の結果です。
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人生は『選択』の連続で成り立っている
ある友人が自分の娘に私のことを「こういう大人もいると思ったら気がラクになるでしょ?!」と言っているのを聞いた時は思わず苦笑いをしてしまいましたが、友人なりにアウトローな私を受け入れてくれているからこその言葉だと思うので、これからもバカな奴と思われようが気にせず自分に正直に生きて行こうと思っています。