学生の頃、2人で何度も旅行に行くような友人がいて、見た目も性格も対照的だったので旅先で出会った人々にはよく「本当に友達?」と聞かれていました。
幼馴染と言えばなぜかみんな納得していたのですよね、不思議だけど。
その友人との旅行中に「あなたはワガママよね」と言われたことがあって、どういう意味で言っているのか聞いてみました。
すると、私が行きたい・見たいと言う場所がマニアック過ぎて(苦笑)付き合わされるのが嫌という返事でした💦
友人はガイドブックに載っている店や観光名所に行きたいタイプで、私は海外であろうとどこであろうと興味のある場所に行き、その時食べたいものを食べるというタイプ。
北海道ならジンギスカン、海鮮丼、ほっくほくのじゃがバターを食べて摩周湖やラベンダー畑を見るのが旅行の醍醐味という友人と、キタキツネが見たい、レンタカーで走行中に牛を発見したら車を停めて牛の写真を撮る、そしてそこにしかない美味しいパン屋に行きたい私。
どちらが一般的じゃないのかはわかっていますが、私が行きたい場所に自分は行きたくないからと私をワガママと言うのは納得いかなかったので、このように伝えました。
「あなたが行きたい場所には興味がなくても私は何も言わず一緒に行っているのに、なぜ私の行きたい場所に一緒に行って欲しいと言うことだけがワガママと言われるの?」と。
友人は、ガイドブックに載っている店や場所に行きたくない人がいるなんて思わなかったので、私の言葉を聞いて心底ビックリしていました(苦笑)
友人にとって「普通」だと思っていたことが私の「普通」とは違っていたのです。
それ以来、今も付き合いのあるその友人は私をワガママとは言わなくなりました。
人間関係のストレスの原因は、この
「正しいと思っていること」
「普通だと思っていること」
が、その相手とは違うというのがほとんどではないでしょうか。
結婚に関することでも、そもそも結婚は本当にお互いがしたかったのか?から始まって、子供を持つことは相手も本気で望んでいた?、ローンを組んでマイホームを持ったのは二人の考えだった?ということがあります。
人は知らないうちに自分のモノサシで何でも測る癖がついていて、自分にとっての当たり前=相手にとっても当たり前と思い込んでいます。
夫婦は同じ考えでいるべき、結婚をしたら子供を持って家を購入するのが当たり前だと女性は思っていても、男性の中には、あれこれ言って女性の機嫌を損ねたくないので何も言わずに合わせているということもあります。
女性にはわかりにくい愛情表現を密かにしている男性ってけっこういますからね。
だから、彼女が望んだから結婚をした、まだ父親になる気はなかったけど妻が望むから子供を作った、妻がマイホームを持つのが夢と言ったのでローンを組んだ・・・というケースもあると思います。
それを「その考えがそもそも間違っている!!」と言い出したらキリがありません(;^_^A
家庭環境や成長過程による影響でそれぞれ違う「普通」を持っていてもおかしくない。
「結婚をしている方が普通で、していない人は何か問題がある」というようなおかしな考えがいつの間にか私たちにはすり込まれています。
もしも結婚をしている人の方が圧倒的に少なかったとしたら「普通」の立場は逆転するでしょう。
それぐらい私たちが信じている「普通」というのは実態のない、知らない間に植え付けられたものも多いのです。
ほとんどの鳥はよく動きじっとしていませんが、トップ画像のハシビロコウは動かないのが「普通」の鳥。
誰かとの関係が上手く行かないと感じた時、自分の「当たり前」が相手の「当たり前」とは違うかも?という視点を持ち、相手の立場になって考えるようにするのも時には大切かな?と思います。