展開が読めなさ過ぎて話題となっていたTBSのドラマ「天国と地獄~サイコな2人~」が昨日最終回となりました。


犯人探し・真実のストーリーとしてはほぼ前回の第9話で完結されていたので、最終話は登場人物それぞれの持っている『正義感』がこの事件にどのような役割を持たすのか?という話でした。



結局サイコな2人というサブタイトルに惑わされたものの、この物語にはサイコパスなんて一人も出て来てなくて、東朔也でさえ、言わば復讐のような形で殺人を繰り返しただけで良心がないわけではありませんでした。

※ 本当のサイコパスには良心がなく、家族を思いやるような気持ちもない。


最後は主要な登場人物の正義感が同じ1つの方向に揃うという奇跡が起きたので、冤罪を防ぐことができました。


正義感というのは、自分が正しいと信じていることをしようとする気持ち、通そうとする思いのことですが、人によって何を正しいと思うかが違うので、間違った方向に通そうとしたり、そもそも正しくないことをやろうとするから誰かが傷ついたり被害を受けます。

 


D・カーネギーのベストセラー本『人を動かす』の冒頭には、犯罪を犯した受刑者で自分自身を悪人だと思っている人はほとんどいない、映画のモデルにもなった暗黒街のドンことアル・カポネですら自分を悪人とは思っておらず、世間が誤解していると思っていた、という風に書かれてあります。


恐ろしい話ですが、極悪人と呼ばれる人や本当のサイコパス(的な人たち)でさえ、「自分は正しいことをしている」と、そう思っているのです。


だから今回のドラマのように、それぞれの持つ正義感が1つに向かうということは滅多にないのだと思います。



人と動物も信頼関係を築いてこそ仲良くなれる




正義感は誰にもあるのだけど、それを上回るような誰かに対する憎しみ、愛する人を庇おうとする想い、利害関係、自己保身、自身の正当化、良心の欠如などに妨害され、間違った方向に行ってしまうことの方が多い。



1番好きな洋楽、ビリー・ジョエルの「Honesty・オネスティ」は、

生きて行くのに必要な愛なら手に入れられるだろう

でもあなたが『誠実』を求めるのなら手探りになる


『誠実』であることは難しい


『誠実』はとても寂しい言葉  


誰もがみな不誠実だから

というような内容で、きっと誰もが誠実であることが望ましいとわかっていても、誠実で居続けることは難しいという歌です。


正義を持つことも同じかもなぁ、と思いました。

多くの人が誠実で、自身の持つ正義感を本当に正しい方にだけ向けることができたら「天国と地獄」の日高(高橋一生さん)と彩子(綾瀬はるかさん)の間、河原(北村一輝さん)と彩子の間に芽生えたような、温かくて確かな信頼関係が築けるのでしょう。


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