吉高由里子さん主演のドラマ『最愛』、見ていた方も多いのではないでしょうか。


とても丁寧に作られていて、秋ドラマの中では1番見応えのあるドラマだったと思います。




そして真犯人は、やっぱりと言うかこの人であって欲しくないけどこの人以外考えられないという人でしたね。





ラストに感動した人の方が多いと思うので、感じたことをブログに書くのはどうなのかな?と今まで遠慮して来ましたが、今日は私が感じた『違和感』を正直に書いてみようと思います。






もともと私は正義感は強い方なので、小さな子供の虐待、か弱い女性への暴行、何の罪もない人を巻き込んだ事件や事故などのニュースを見かける度に許せない!!とTVに向かって怒り出すような面もあって。



ほとんどの場合、加害者の身勝手さや怠慢さで事件や事故を起こしていますもんね。






では『最愛』で描かれた、加瀬さん(井浦新さん)のしたことはどうなんだろう? 


守るべき大切な存在がいれば許されることなのかな?と。





このドラマの本当の被害者は誰で、1番良くない間違った行為をしたのは誰だったでしょう??


感情を抜きにして選ぶのと、感情移入して選ぶのとでは違って来ませんか?

『命=死』を重く見るか、心に残された『傷』を重く見るかでも違って来ますよね・・・。





まぁそこを突っ込んで見るようなドラマではなく、それぞれに最愛の人はいて、その最愛の人をどういう形で守ろうとするのか人によって違うということが描きたかったのかな?とは思いますが・・・。




画像は公式HPよりお借りしています






康介&その父親は殺されても可哀想じゃない人として描かれていましたが、あんなクズ息子でさえ父親からすれば最愛の子供だったわけで、大事な息子が突然いなくなった(殺された)上、長年遺体さえ発見されずにいたのなら相当苦しかったでしょう。





誰の立場でこの物語を見るか、誰を主人公にするかで許せる人・許せない人、正しい行為・間違った行為の意味合いは違って来ると思います。





このドラマに限らず人は感情移入できる相手を好意的に思いやすいので、時には正しさよりも情に流されいろんなことを判断してしまいます。






息子が殺された事件の真相を知りたがったゆえに梨央や被害女性たちをさらに傷つけた父親より、娘と息子を守るために加瀬さんを巻き込み何もなかったことにしようとした梨央の父親と、梨央を守るために殺人まで犯した加瀬さんの方を正義と言うか感情移入できる存在として描かれていたのが正直引っかかりましたね・・・。





リアルな事件に対する感想として、被害者の方に隙があったり落ち度があれば殺されて当然、みたいなネットの書き込みをたまに見かけますが、今回のドラマもまさにそれかな?みたいな。






加瀬さんに向かって


「なんで一線を踏み越えた?

踏み越えてしまったら戻って来れんやろ」



と言っていた大輝だけが、情に流されるだけではなくどんな時も本当の正しさと真相を追求しようとしたように思えました。






真相は、愛で消える



がこのドラマのテーマで、梨央、加瀬さん、梨央の親たちのしたことは心ではすごく理解できる。




だけど、彼らの行為を『正しいこと』と認識してしまったら、現実的に何か事件が起きた時に被害者や被害者の家族の立場にはなれないことも起きるだろうし、こんな風にして愛や自己保身によって真相が隠されることも実際によくあるんだろうなぁと考えると、ちょっと怖くなった私です(;´∀`)






まぁもちろん架空の話とわかった上でみなさん感情移入しているだけとは思いますが、殺人者である加瀬さんを援護したり同情するような声をネットやSNSであまりにも多く見かけたので、案外こういう方向に導きたいと思ったら(物語の描き方次第で)



人の心理(心情)を操るのなんて簡単なことなのかもしれない


とは思いました。





あ~ 可愛げのないひねくれた性格&誰にも感情移入せずに冷めた目でドラマを見てしまうとロクなことがない💧


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