旅する猫



何年か前に、AIがどれほど発達しても人にしかできない仕事は今後も残って行く、みたいな話を聞いたことがありました。




残るだろうと言われた職業の中には『カウンセラー』も入っていたのに最近のAIの進化は凄まじく、誰かと会話をしているみたいなんて錯覚するほど優れて来たせいで、カウンセラーやアドバイザーはもう必要ないんじゃないの？というところまで来ていますよね💧



ChatGPTに話し相手になってもらえるから友人や恋人はいなくていいという話もネットでちらほら見かけたり。





実際に使ってみると


①レスポンスの速さ

②共感・肯定・賞賛する言葉の数々

③的確なアドバイスやコメント


にめっちゃ驚かされる～💦





夜中でもOKで長文の複雑な内容であろうと、ほんの数秒でダーッとメッセージが返って来る。



これにはどんなに頭の回転が速く文字入力の達人であっても太刀打ちできないなーと正直思いました(;´∀｀)



休息が必要な人間には２４時間対応なんて絶対にできないし。





なので


何時間でもひたすら話を聞いて欲しい

人相手だと気を遣ってしまう

共感と肯定をしてもらいたい

納得できる答えをすぐに欲しい


という人にはピッタリ。




私は『納得できる答えが欲しい』タイプなので、これまではネット検索して答え探しみたいなことをしていましたが、ChatGPTに直接聞いて返事もらう方が早く納得できるのでたまに気になることを聞いています。





だからと言ってカウンセラーも友人も、恋人や配偶者さえいなくてもいいかと言われたらそれは話が違うかな？とは思っていて。





AI相手だとどう思われるかを気にしなくて済むし何を書いても否定されることはないけど、個人的にはいつも同じような内容でつまらないと感じたり、当たり障りのない回答や共感、肯定ばかりだと悩みは解決しないし人としても成長しないと思っています。




自分と向き合う気がない人、１人でじっくり考える習慣のない人（＝すぐ誰かに聞く）、誰かと交流するのが面倒という人はそういう部分が増長されるでしょうね・・・




そしてAIに慣れ切ってしまうとリアルな人間関係でさらにストレスを感じやすくなり、悩みや問題も生じやすくなる（拗れたりイライラしやすくなる）




つまりコミュニケーション能力が低下し、ストレスへの耐性も弱くなると言えます。





AIで十分、いやむしろAIさえあればいいと思う人ほどこれまで対人関係が上手く行かなかった、コミュ力がない、思い通りにならないと腹が立つ、もしくは何気ない他人の言動に深く傷ついて心を閉ざすというタイプかな？という気がしていて。




相談したらみんなに喋られて「もう誰も信じられない」となった、余計に傷つけられて「相談をしなければ良かった」と思った人もいるでしょうけど。





だけど裏切られたり傷つけられたりなど人に揉まれる経験ってけっこう大事なんですよねぇ～



そのような経験をしながら『信じていい人』がどういう人なのかわかったり、『自分の価値観』に気づけたりもするので。






毎日何回もAIとやり取りしないと落ち着かない依存レベルになれば、AIを使いこなしているようで実はAIに乗っ取られていると言うか、人として本来持っていたはずの能力が消滅してしまうじゃないかと危惧しています。






コミュニケーション能力って鍛えれば伸びるのに、ラクな方へ流れ＆自分を絶対に不快にさせないAIの世界に慣れ切ってしまったら、生身の人間との交流が前よりできなくなりますからね(-_-;)





どんなに便利で味方のように思えるAIでも、本当に困って手を貸して欲しい時には家に来てくれないですしカラオケやランチも一緒には楽しめないし。




それにAIは知識と情報量が半端ないけど実体験は何１つしていないので。



経験から学んだことはなく誰かに傷つけられて落ち込むこともなく。
「気持ちはわかりますよ。もっともです」なんてそれっぽく語っているだけ。





だからそれなりにいろんな経験をして、その時その時でいろんな感情を味わって乗り越えて来た、人の痛みに心から寄り添えるカウンセラーだったらAIに負けないだろうし、それ以上の何かを与えることができるんじゃないかと思うので私はそういう存在を目指したい。







話を戻すと、AIに悩み相談をするのは全然アリ。



ただ「あなたは間違ってないですよ」的なコメントばかりもらっていたら、とくに婚活や夫婦関係の悩みは解消されず


いい人がいない地獄

or

悪いのは向こうという他責思考


から抜け出せなくなり信頼関係を構築するという発想に向かえないで、極端な話「合わないor嫌な相手は即切って正解」みたいになって次々と相手を変えて行くというやり方になる。





どのような関係でも片方だけが悪くてそうなったということはないので、自分の欠点とかやりがちなNGパターンに気づいて改善するということをしないで、AさんでダメならBさん、Bさんも合わないならCさんというのを繰り返していたらそして誰とも上手く行かなくなった・・・になるんじゃないかと(;´Д｀)






例えば婚活が上手く行かなくて担当仲人や結婚相談所を変えてみたり。



相談相手をコロコロ変えて本人は反省をしないまま『現状を劇的に変えてくれる人』を求めてしまうと、占いジプシーっぽくなって最終的には「誰に相談してもまともなアドバイスがもらえない！！」と怒り出し不満とストレスばかり溜まって行くという、実際このパターンにハマっている人を何人も見て来ました。





そういう人がやがてAIに辿り着き、肯定的な言葉に満足してどっぷりハマってしまったら「私に釣り合う相手がいないんだから結婚できなくても仕方がないのよ」という自己評価の塊のようになって結局結婚したいのにできないまま人生を終える、みたいな可能性もあると思うのです。






だから


依存心の強い人

自分と向き合う気がない人

問題（現実）を直視せず
乗り越えようとしない人


などはAIに話を聞いてもらうことを繰り返すうちにやり直したり自分を見つめ直す機会が永遠に無くなるかもしれないので、ChatGPTに悩み相談をしない方がいいと思いますね。




きっと元々は対人関係の悩みを解消して欲しくて聞いてもらっていたはずなのに、AIの心地良さにハマり抜け出せなくなって人嫌いが加速するか信頼関係を築くことがもっと難しくなり、結果として悩みを誤魔化し続けることになるでしょう。






良薬は口に苦し



ためになるアドバイスは時に厳しいものだったりムカッとなったりする。



でも感情が落ち着いた頃に言われたことをよーく考えると、実際にその通りだよなぁと思えたりムカついたのは自分が気にしている部分を指摘されたからだとわかるんですよ。





私は２０代の頃にChatGPTが存在してなくて良かった～と本気で思います(;^_^A



悩みなんてないような顔をして友人には相談できないタイプだったから、間違いなくAIに依存し「友達なんか要らないかも」って心の中で思っていたことでしょう。




今の私とは全く違う人間になり、冷めた目で世の中を見て周りを見下しては高慢ちきな言動を取っていたかもしれないなんて思うとゾッとする。





いろんな人に傷つけられて様々な辛い思いもして来たけど、そういう修行を乗り越え成長したからこそどのような自分も好きだと思いながら生きられているわけで。





まぁ要するに（長々と書いていますが）


AIも人も
ほどほどの距離感を持って
適切に付き合うのがベスト


ということ。





（☟こちらも合わせてお読みください）
悩んでも相談しても悩みが解消されない理由