林遣都さんと仲野太賀さんW主演、恋も友情もミステリーも詰め込んだ不思議なストーリー展開で、別人格を持った人が出て来たり連続殺人事件の真相に迫ったりもして、どういう最後にまとめるつもり?と思っていた連ドラ『初恋の悪魔』
モリモリの要素で何を伝えたいのだろう?と最終話を見るまでわからないままでしたが、夏のドラマで1番続きが気になったのがこれ。
そうそう『石子と羽男』も、派手さはなかったけどじわじわと心に沁み込む良いドラマだったなぁと思います。
刑事ものなのに真犯人を考察する(事件解決がメインの)ドラマではなかったんですよね。
公式サイトには
小洒落てこじれたミステリアスコメディー
と書かれてあって、私も最初は真剣に見る内容ではなく、個性強めの愉快な仲間で自由に事件を解決して行く話?と思っていました。
刑事課の刑事がまともに捜査をしないような事件を、捜査権のない4人が集まって推理をするという感じで始まって、独特な会話だったりそのシーンいる?と思える笑ってしまうシーンが随所にあったり。
だけど最後まで見終わって、
あ~なるほどね~
事故だと片づけられ真剣に捜査されない事件
ひっそりと生きて、あまり注目されないような人たち
捜査一課ではなく総務課や会計課に配属された警察官
など、見落とされがちな事件や本来主役にならないタイプの人たちにスポットライトを当てたドラマだったのね、と思いました。
角度を変えて見れば、それは単なる事故ではなく誰かの意図による事件だったとか、頭のおかしな変人かと思っていたら本当は傷ついた心を抱えた不器用な善人だったとか、そういうのがわかって来る。
深く知る前に『決めつけてしまう』せいで真相が闇の中に・・・となることもあれば、人に対して誤解をしてしまうこともある、そういうことを伝えたかったのかな?と思いました。
どんなドラマでも、誰と誰が最後はひっつくのか?とか犯人は一体誰なのか?みたいなことにはあまり関心がなく(苦笑)、このドラマは何を伝えたいの?ということが気になるという面倒くさい性格をしているため、自分なりの解釈でもいいので見終えた後に納得がしたいんですよね~
林遣都さん演じる鹿浜にとっては少しせつない結末となりましたが、恋も友人も必要としないで生きて来た鹿浜が友情を手に入れて誰かを大切に思う気持ちを知り、自分は誰かに必要とされる存在なんだと気づき、そして自分にも必要な人たちがいる、と思えるまで成長できたのはすごく大きい。
最後まで見て良かったと納得のできる素晴らしいドラマでした。