どういう終わらせ方をするのかな?と思っていた今期ドラマは2つあって、1つは長澤まさみさん主演の(ほぼ眞栄田郷敦さんが主演のような?)『エルピス』



こちらは来週が最終回でしょうか。





そしてもう1つが川口春奈さんと目黒蓮さん主演の『silent』




最後まで見続けると2人の恋愛物語を描こうとしただけではなく、


『言葉』で『想い』を伝えることの
必要性と大切さを描こうとしたドラマ



だったとわかりました。





難聴者と耳が聞こえる人という組み合わせにしたのは、耳が聞こえる同士でさえ言葉で想いを伝え合うことをしないで自分の中に溜め込んでしまうということがあるので、難聴者だからどうとかではない(それを言い訳に使わないで)という意味があったのかな?と。






想がずっと苦しんで来たように、私たちも




相手に迷惑をかけるかもしれない

伝えてもわかってもらえないと思う

思っていることを伝えていいかわからない

そもそも自分の気持ちをどう伝えていいかわからない





と考えて、せっかくいろんなツールがあるのに(メールやLINE、電話など)使わずにいて。



感情的に怒りをぶつけるとか溜め込んで爆発とか、そういう方法でしか『気持ち』が伝えられないことも多いですよね。






わかってもらいたいと思っているのに、察して欲しい、言わなくてもわかって欲しいという考えもあって。






言葉は何のためにあるのか



から始まる想の高校時代の作文。





言葉が生まれたのは

きっと想いの先にいる

(大切な)誰かと繋がるため





後半にはこんな風に書かれてあって、それを手話で紬に伝えました。





そしてラストシーンでは、視聴者にも聞かせないという予想外の方法で(こっそりと耳元でささやく)1番紬が喜びそうなクリスマスプレゼントとして、手話ではなく想の声で大切な『言葉』を紬に贈るという演出をしたのです。




なるほど、そう来たか・・・みたいな(´▽`*)





激しい展開は1つもなく、高校時代の恋人同士が再会してからのことをじっくりと丁寧に描いたこの作品。



主役の2人だけではなく、それぞれの想いや抱えて来た苦悩を、それぞれの形で伝えたい相手に伝えるというシーンがたくさん出て来ました。





湊斗は紬を振る時にこれまで抱えていた『不安』を口にして。



大学時代、春尾先生に急に攻撃的な態度を取ってしまった奈々もその『理由』を伝え。



想の姉は自分の子供も遺伝により難聴になるのでは?という『心配』と、想のことばかり考える母に、妹と私だってお母さんの子供だよ!と『不満(悲しみ)』を伝えるなど。









恋人でも家族でも、違う考え&独自の感覚で生きている別の人間なので、伝えないとわかってもらえないんですよね。





例えばドラマの中では耳が聞こえないことを可哀そうと思うのが良くない(?)的な描かれて方をしていたし、ネットの書き込みを読むと「可哀そうと思って欲しくない」という難聴者の意見もありますが、私は可哀そうと思ってもらえるぐらいの方がいいと考えています。




ドラマのようにあんなに優しく難聴であることを気遣ってくれる人は私の周りにはいなくて。
補聴器をしていれば半分ぐらいは聞こえているため難聴であることを忘れられる、何度も聞き返すと嫌な顔をされるという経験ばかりだからです(;^_^A





中途難聴者でもこんな風に思うことはそれぞれ違うので、勝手にこうだろうと決めつけるのではなく相手の想いを知ろうとしたり、自分の気持ちを伝えないとわかり合えることはない。






言葉を伝える手段はいくつもあるのだから、



自分にできる方法で
もっと想いを伝えて行こうよ




ということが1番言いたかったドラマだと私は思いました。






余談ですが、最終回を見ていると夫がまた私に「あんたも想みたいに完全に聞こえなくなったら俺に別れを告げる?」と聞いて来て(初回にも同じことを聞かれた)




「別れようなんて言うわけない。 聞こえなくなった私の代わりにしっかり聞いて私の耳の代わりになれ!って思う」と伝えると、夫は「鬼やな!」と言いながらも、私が夫を必要としているのだと再確認できたのか嬉しそうに笑っていました。






喧嘩もするし時には傷つけ合うこともありますが、嫌われると思って感じたことを口にしないままでいるより、言葉にして伝えて行く方が大切な相手とは繋がって行けると思います。






高校の教室で、別れを覚悟して去ろうとした紬に、辛くなってまた紬に当たるかもしれない、長く一緒にいると傷つけることもあるかもしれない、



それでも一緒にいたい



ようやくこのセリフが言えた想。





○○だからやめておこう


ではなく、



○○だけど◎◎したい





やっぱりこの発想が大切。




伝えても100%理解してもらえることはありません。
その人と自分は違う人間だから。




それでも、言葉にして伝えないと大切な相手でさえ失うというのをドラマを見て再確認しました。





それでは良いクリスマスをお過ごしくださいね(*^-^*)



(☟こちらも合わせてお読みください)
話題のドラマ『silent』を見て思うこと



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご了承くださいませ。